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カンボジアにおけるハーブティー事業の現地調査
➥SUNEEEエリアの農家へのインタビュー実施。

SUNEEEエリアの農家は小規模で、数ha規模の農地を点々と保有している。5−12月に稲作を行い、乾季は出稼ぎに行っている。トラクターなどの農具は全てレンタル。作業込みで40−45USD/ha。

現地での課題は、燃料の高騰によりレンタル代が高くなり利益率が下がったこと、一方で食料の買取価格は上がっていないため、販売用の米を育てるのをやめて家族の食事用の米に切り替えている農家も多いとのこと(販売用のコメと自分たちで食べる用のコメは品種や栽培期間が異なる)。また、農業に使う水が足りていないこと、家族が他に働きに出ているため農業に従事する人手が不足していることも課題。

今回3箇所の農家を回ったが、1件の農家では米の他に竹やコーンをトライアルで栽培している農家があり、ハーブ栽培にも興味があるとのこと。試験栽培について話をしてみたところ、SUNEEE事務所の近くに0.3−0.4haの土地があるので、そこで試しに育てても良いという話をいただいた。

➥SUNEEE事務所の土地を活用して、ハーブの試験栽培を開始。

インタビューを実施した農家と交渉し、土をプランターに分けていただいた。シンガポールから持ち込んだ6種類の種をまき、試験栽培開始。今後、SUNEEEスタッフの協力によりハーブを育てていき、現地の土と相性がいいハーブの種類を特定する。

カンボジア産の原料を使ったハーブティーを製造販売しているブランド 「Roselle Stones Khmer」を訪問。ハーブはカンボジアの専業農家1軒および婦人組合15軒から買取

カンボジアで根付いているハーブを農家にて選定しているため、新しく栽培するというよりは元から生えていたものを増やしたイメージ。販売先はカンボジア、香港、日本の3箇所。カンボジアでは、在住外国人の顧客がほとんどであり、現地カンボジア人はお茶よりもコーヒーの方が人気。Roselle社では、ホテルやカフェなど15箇所に販売(イオンカンボジアやホテルエミオン等)。委託販売のほかに、個人へのサブスクリプションも展開。

現地のイベントにも年一回出展しているが、現地カンボジア人の顧客は年々増えている。カンボジア人は元から健康意識が高いため、今後のプロモーションが重要。カンボジアでは他にもハーブ事業者が数社あるが、競合というよりはまずは業界として盛り上げていく方がよいと考えている。

工房は部屋の一室を使用している。1日3−4名での手作業で、訪問した際は検品作業を見せていただいた。パッキング機器は想定よりも小さく、現地マーケットで10USDで買えるくらいの小型機器。1日に1000個程度のパッキングを実施している。今後私たちがハーブを栽培した際に、OEM (Original Equipment Manufacturing)で加工をしていただくことは可能。乾燥、検品、梱包まで。全て手作りなので、MOQ (Minimum Order Quantity)も無し。

プノンペンにおける主要な市場であるCentral Market、Orussey Marketや、ハーブ製品を取り扱っているイオンカンボジア空港などにおける製品の価格、産地、メーカーの調査を実施。商品の写真を撮影、また一部購入してきたため、今後整理する。下は今回現地購入したハーブティー。

シンガポールのスタートアップRED DOT DRONE社の協力により、SUNEEEエリアにおけるドローンの遠隔操縦テスト飛行を実施。現地通信回線を介して、シンガポール側からのドローン操作成功。約20分程度の飛行を行い、SUNEEEオフィスの敷地、および沿道の電柱近くを走らせた。ドローンのカメラ画像をZOOMを介して共有可能。下記写真において、上側がドローンカメラをZOOM共有した映像、下側がシンガポールにおける遠隔操作の様子。現地の通信状況のため画像が荒くなるのが課題(高画質設定にするとカクカクになってしまう)。THE Y匠ドローンチームにもZOOMに繋いでいただき、遠隔走行で実施できることのイメージを掴んでいただくことができた。

今回の調査を踏まえ、今後の新規事業の進め方については、現在も検討中です。

Posted on 4月26日